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不妊について

妊娠を希望されるかたに‐不育症の原因と対策

不育症とは、いったん妊娠しても胎児が育たず、流産や早産、死産を繰り返し、出産することができない状態をいいます。 一般的には2回連続した流産・死産があれば不育症と診断されます。
流産とは、妊娠22週までに様々な原因によって胎児が失われることで、妊娠12週未満の早期流産が多く、なかでも妊娠8〜10週の流産が最も多いといわれています。 妊娠12週未満の流産を早期流産、その後22週未満を後期流産と区別しています。流産のほとんどは早期流産の時期起に起こり(流産全体の8割以上)、胎盤が完成する15週を境に少なくなる傾向があります。

不育症

不育症を起こす原因はさまざまで、免疫の異常からくるものや、染色体異常、母体の問題などがあります。治療は女性の血液検査や子宮形態検査、夫婦の染色体検査などを行って原因を調べたうえで慎重に行われます。

■ 抗リン脂質抗体症候群

抗リン脂質抗体症候群は自己免疫疾患のひとつで自己抗体ができることによって、全身の血液が固まりやすくなり、動脈塞栓・静脈塞栓を繰り返す病気です。
血液中に抗リン脂質抗体という自己抗体が証明され、習慣性に流産を起こしたり、動脈や静脈の中で血の固まりが出来る血栓症を起こしたり、血液検査上で血小板が減少する、というような症状や所見をきたす病気です。
妊娠が確認されたら血液凝固能を延長させたり、血栓を予防することによって、子宮胎盤循環不全を起こさないようにします。 具体的に抗リン脂質抗体症候群の治療では、薬を使用しますが、副腎皮質ステロイドホルモン、低用量アスピリン、ヘパリン、漢方薬が使われます。
この様な治療法を行うと抗リン脂質抗体が陽性でも75%の方が出産にいたると報告されています。

■同種免疫異常

免疫的な問題があり、受精卵を「異物」と見なして排除しようとする障害です。自己免疫異常による場合や、母親と胎児のHLA(組織適合抗原)のタイプが違うために起こる場合などがあります。 抗体を抑える薬の服薬やリンパ球移植などの治療が選択されます。

■子宮奇形

子宮奇形による不育症に対する内視鏡的治療子宮奇形には重複子宮、双角子宮、中隔子宮、単角子宮などがあり、流産の原因になります。特に、中隔子宮の流産率が高いといわれています。 奇形であっても正常に、妊娠・出産できることも多いので、必ず治療が必要になるわけではありません。流産を繰り返す場合は手術療法の対象になります。

重複子宮独立した子宮が2つあり、子宮口も腟も2つ存在するもの
双角双頚子宮1つの子宮の中に2つの内腔が存在し、子宮口も2つあるもの
双角単頚子宮 子宮自体がハート形をしていて子宮内腔がくびれているもの
中隔子宮 子宮の形は正常でも内腔に壁があるもの
弓状子宮 子宮の上のほうの“子宮底部”がややくぼんでいるもの
単角子宮 左右のミュラー管が癒合して子宮が形成される過程で、片側が欠損したり、 副角として痕跡だけを残すもの(副角子宮) 子宮の大きさが、通常の半分の大きさしかないこともある

■ホルモン異常

妊娠を継続させるための女性ホルモン「プロゲステロン」の分泌が不足している場合、乳汁を分泌させるホルモン「プロラクチン」が多すぎるなどの場合があります。 その他にも、甲状腺機能の異常、糖尿病、副腎機能の異常なども不育症の原因になります。
治療にはホルモンを補充したり、コントロールする薬などが使用されます。