臨床報告号 2004年2月発行
東西医学融合研究会 会長:後藤診療所 医師後藤正彰、副会長:長谷川裕士、野崎康弘、葛西周平
女性の痛み(頭痛、生理痛・腹痛、腰痛)に対する松節の臨床効果評価
四川省楽山中医病院 湯一新医師
背景
松節から抽出されたピネシアコムオイルには抗酸化作用、蛋白分解酵素及び炎症因子抑制作用、神経伝達物質活性化作用などさまざまな作用があります。2003年8月1日から2003年12月30日まで楽山中医病院外来において、痛みに悩む女性患者様に松節エキスを投与したところ、9割以上において痛みが改善されました。特に、今回は非ステロイド性消炎鎮痛剤と比較を行いました。また、松節エキス使用後に疲労感、倦怠感、抑鬱、不安、焦燥感、意欲低下が改善されました。
実施方法
2003年8月1日から2003年12月30日まで楽山中医病院外来において頭痛、生理痛・腹痛、腰痛を訴える18歳〜70歳の女性患者様32人を対象に松節エキスを投与しました。
痛みの症状があるので、病院では漢方薬非ステロイド性消炎鎮痛剤を使用しています。患者様は子宮内膜症、月経不順、子宮筋腫、更年期、卵巣腫瘍、感染症など病気は様々ですが、今回松節エキスによる痛みの効果を観察するため、個々の病気に関する報告は行いません。各々の痛みに対する結果は別の報告を参照してください。
32人の患者様はそれぞれA組(17人)とB組(15人)に分けられました。 A組は8月〜10月まで3ヶ月間、非ステロイド性消炎鎮痛剤と漢方薬、及び松節エキス6錠を投与しました。11月と12月は痛みの症状がある場合に、松節エキスのみ1回3錠投与しました。 B組は8月〜10月まで3ヶ月間、漢方薬と松節エキス6錠を投与しました。11月と12月は痛みのあるなしに関わらず、松節エキスを毎日3錠投与しました。
結果
- A組、B組、合わせて32人中29人が評価方法の「3.改善した。」以上の評価をつけました。3人が「2.少し改善した。」の評価で、「1.改善しない。」に評価をつける人はいませんでした。
- 実験中、B組は非ステロイド消炎鎮痛剤の投与を中止しましたので、非ステロイド消炎鎮痛剤を併用するA組と比較して痛みが消失するまで3〜5日かかりました。このため3人の患者様が「2.少し改善した。」という評価をしました。
- 松節エキス使用後に疲労感、倦怠感、抑鬱、不安、焦燥感、意欲低下が改善されました。これらの症状に対して、通常患者様は漢方薬の煎じ薬(柴胡、当帰など)を使用していましたが、松節エキス使用後にこれらの症状は大きく改善されました。
- 松節エキスを3ヶ月以上の長期にわたって使用すると各症状を改善する(評価方法の「4.かなり改善した。」以上)ことが判明しました。
- 松節エキスは痛みがあるときに服用するより、毎日3錠の服用を維持するほうが効果があります。服用の初期に毎日6錠以上を使用し、痛みの症状がある程度改善した後に、毎日3錠の服用を続ければ効果があります。