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C型肝炎の症状と対策

C型肝炎とは

B型肝炎、C型肝炎などの肝炎ウイルスの正体が明らかになり、感染ルートや臨床経過は十分に解明されました。新たに広がる心配はまずなく、今後の問題は、肝炎ウイルス・キャリアの発病を防ぎ、慢性肝炎を沈静化させて肝硬変、肝がんに進まないように予防すること、また既にできている肝がんをいかに治療するかということです。(中嶋俊彰先生著書より)

■ C型肝炎とは

C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)を含んだ血液が、体内に入ることによって感染して起こる肝臓病です。血液を介して感染します。

C型肝炎の大きな問題は、放置しておくと「肝硬変」や「肝臓ガン」に移行する可能性があるということです。肝臓がんで死亡した人の7〜8割がC型肝炎から進行した人となっています。

C型肝炎ウイルスに感染してから、肝硬変や肝臓がんになるまでに約20〜30年かかると言われていますが、早くから治療を行えば、肝硬変や肝臓がんを抑えることも可能です。

ただ、C型肝炎に感染しても自覚症状が少ないため、自分が感染していることに気づかない人が多くいます。現在の日本のHCV感染者数は約200万、世界では1億7千万(世界人口の3%近く)がキャリアであると見られています。
症状がなくても思い当たる点が少しでもあれば、血液検査で感染の有無を調べましょう。

■ 肝臓について

肝臓はみぞおちの右側にあり、からだの表面から指で押すと、肝臓に触れることができるということですが、触ってみて分かりますか?
肝臓の重さは、成人男性で約1.1〜1.3kg、成人女性で約1〜1.2kgです。

■肝臓の構造
肝臓は腸などの消化器からくる血液から、栄養素とエネルギーを受け取り、心臓からきた血液から、酸素とエネルギーを受け取っています。腸と心臓からきた血液は、肝臓の中で混じり合って心臓に戻ります。

■ 肝臓の働き

  1. 栄養素の代謝
    炭水化物やたんぱく質、脂質などの胃や腸で吸収された栄養素は、そのままでは体内で利用できません。肝臓はそれらの栄養素をいろいろな物質に分解・合成します。
  2. 解毒作用
    胃や腸で吸収されたアルコールは肝臓でアセトアルデヒドに分解され、その後毒性の少ない酢酸に分解されて、炭酸ガスと水として体外に排出します。
  3. 胆汁分泌
    十二指腸へ排出される胆汁は脂肪の消化や吸収を行っています。胆汁に含まれる胆汁酸の分泌が低下すると油っこいもので胸やけしやすくなります。
  4. 栄養素の貯蔵
    体に必要な物質を蓄えて、必要なときに自分の体に合った形に加工し、必要に応じて血管を通じて全身に送り出します。糖質をブドウ糖に変形し、エネルギー源にしたりします。

■ 肝臓病の病状
肝臓は「沈黙の臓器」と言われています。それは肝細胞の大部分が壊れてしまうまで痛みなどのはっきりした自覚症状が表われないからです。肝臓病では、大事に至る前に速やかに治療を開始することが大切です。体にあらわれるサインとしての自覚症状を見分けることが大切です。症状は風邪の症状に似ていて、見逃しやすいので要注意です。

自覚症状
  • 体がだるい 疲れやすい
  • 食欲がない
  • 微熱がある
  • 右の脇腹が重苦しい
  • 脂っこいものが食べられなくなる
  • 急に酒量が落ちる
体に表われてくる症状
  • 黄痕が出る
  • 白目が黄色になる
  • 便の色が白っぽくなる
  • 尿の色が濃くなる
  • 尿の色が黄色になる
  • 右の脇腹が腫れている

■ 肝臓病の原因
わが国の肝臓病の大半がウイルス性によるものです。それ以外は、アルコール性、肥満、薬剤などです。

■ 主な肝臓病の原因による分類

ウイルス肝障害 急性肝炎、劇症肝炎
慢性肝炎、肝硬変、肝がん
薬剤性肝障害 肝炎型、肝汁うっ滞型、混合型
アルコール性肝障害 脂肪肝、肝繊維症、肝炎、肝硬変、肝がん
自己免疫性肝障害 肝炎、胆管炎、肝硬変
代謝障害性肝障害 脂肪肝、慢性肝障害、肝硬変、肝がん
先天性障害性 胆管炎、肝硬変

■ ウイルス性肝炎一覧

ウイルスの種類
経口感染、食物や飲料水より A型肝炎ウイルス(HAV) 慢性化に移行しない
E型肝炎ウイルス(HEV) 日本での感染は殆どありません
血液、体液感染 B型肝炎ウイルス(HBV) キャリアの10%が慢性肝炎、3%が肝硬変、肝がんに
C型肝炎ウイルス(HCV) キャリアは日本で推定180万です。キャリアの70%が慢性肝炎に移行する
D型肝炎ウイルス(HDV) HBVとHDVと同時感染するケースとHBVの人がHDVに感染するケースがあります

*血液や体液の感染は輸血、注射、ハリ治療、入れ墨、性行為などから、キャリアの血液や体液に接触した際に起こります。その他、キャリアの母親から起こる母子感染があります。

■ 肝臓病の種類

急性肝炎 肝臓の組織に炎症が起こり、6ヶ月以内に治るもの。
劇性肝炎 急性肝炎が重症化すると約80%が劇症肝炎になります。意識障害から脳症に進み、危険な状態になります。
慢性肝炎 急性の炎症が6ヶ月以上持続するもの。
肝硬変 肝細胞が破壊され、肝細胞数が減少し、肝臓が硬く小さくなってきます。肝機能の低下と共に肝臓が血流障害になってきます。
肝がん 初めから肝臓に発生した「原発性肝がん」と他の臓器から転移した「転移性がん」に分類されますが、転移性の方が多い。日本では肝がんの90%以上がB型・C型肝炎ウイルスです。
脂肪肝 肝細胞の30%以上に中性脂肪が過剰にたまったもの。